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「熱い心でクールな仕事を」がモットーの
メディカル翻訳者の日々の暮らし |
確定申告の季節ですね。青色申告を始めてからはなんせ時間がかかって、提出期限前の週末が2〜3回はつぶれるという目に何度かあってから、さすがに学習して、今年は仕事のスケジュールに余裕を持たせて平日に少しずつ取り組んでいます。
好きではない作業だからイヤイヤもいいところ。実際にやりだしたらスイスイ進んでいくのですが、それでもできればやりたくない。なので、音楽をかけたりしてモチベーションを高め、なんとかコツコツ作業を進めています。こうやってブログ書きに逃げたりしながらね。
しかし、こうやって対比させると、いかに翻訳の仕事が自分に合っているかがわかりますね。会計の作業に比べたら楽しくて仕方がない。すぐに机に向かってすぐに作業に取りかかりたいし、実際いつもそうしています。ず〜っとこれだけやっていたいなあ、なんて思うことも多いし。ああ幸せだなあ。好きなことを仕事にできて。改めてそう思います。
さて、その翻訳の仕事で毎日かかさずお世話になっているのがTrados。いわゆるTrados案件はほとんどないのですが、私はすべての訳出作業をTrados上で行っています。先日Studio 2017にアップグレードしてからさらに使いやすくなりました。
先月、「Trados Studio 2017」年間人気アプリトップ10が発表されました。私がいいなあと思ったのは第2位の「Web Lookup!」。原文や訳文中の語句をブラウザを開くことなく検索することができるそうなのです。これは便利そう。実は、「右クリックで○○」という超有名で便利なマクロを私も取り入れているのですが、いかんせんWord上でしか動きません。Tradosで作業していると、いちいちブラウザの検索窓に入れなければならないのですよねえ。以前からそこが改善されればいいなあと思っていたのです。
いつもながらに重い腰を上げ、先日やっとそのアプリをダウンロードし、Trados上にブラウザのウインドウが入りました(ウインドウは好きな場所に動かせます)。検索したい語を選択し、「メニューバーからWeb Lookupを選択」/「ショートカットキーを使用」/「右クリックメニューから選択」の中の好きなやり方で検索すると、ブラウザウインドウの検索窓に「” ”」マーク付きで自動で入力され、そのまま検索結果が表示されます。
う〜ん、これは便利ですね。ブラウザウインドウはそのまま普通にブラウザとして使うことができるので、自分で検索窓に別の語を打ち込むこともできます。好きなウェブサイトを登録することもできます。
Tradosで作業していると、できるだけその画面から動かずにすべての作業をしたくなるのですよねえ。だからブラウザ画面が入っているというのはとっても便利です。検索したいときにいちいちコピペ入力しなくてもよい、というのも便利です。エンターキーを押す必要もありませんし。
まだ使い始めたばかりですが、ウインドウのレイアウトを変えるなどしてさらに使いやすくして、ガンガン使っていこうと思います。
さてさて、確定申告に戻りますかぁ。
お友だちと光の穂でランチ。
前回来店したのは夏で、お庭が花や緑であふれていました。
今回のお庭には冬ならではの趣向が凝らされていて、枯れ枝に刺したみかんを鳥がつつきに来ていました。
写真の一番上のみかんから、鳥が上手に一房ついばんでいきました。
お店は冬でも心地よく過ごすための工夫がいっぱいで、足元もヒーターで暖かかったです。お料理もハーブティーもおいしかった!季節ごとに訪れたいお店ですね。
バレンタインデーもいつの間にか過ぎていました。
次女が作った友チョコ。最近のJKは大変ですね〜。
夫の東京みやげ。Topsの常温保存可のチョコレートケーキ。東京駅限定だそう。東京は多いときには週に2回行ってるから、おみやげがないこともありますが、今回は買ってきてくれました。さすがTops。濃厚なチョコレートがたまらなくおいしかったです。
今朝も雪がちらついていましたが、春は確実にもうそこまできていると感じます。長かった冬ももう終わるかな。思考回路も生活パターンも、リハビリをしないと戻れないくらい、この1年は普段とは違う過ごし方をしていました。長女の受験が終わっても次は次女が迫っていますが、しばらくは何も考えずに過ごしたいですね。
昨日は治験翻訳講座・和訳実践演習の最終回でした。
基礎講座と実践講座を合わせて1年にわたっての受講でした。
当初の目的であった「あとひとつ自分の訳文の品質を上げる」ことに関して、努力すべき方向性が見えてきました。
具体的には、「原文(単語)にとらわれず、著者が言いたい事実(考え)をわかりやすく伝える」ことに留意しなければならないことに改めて気づかされました。
深いです。原文にとらわれないようにしながらも、原文に忠実になることが必要で、著者をリスペクトすべきなのか、内容をもっとわかりやすく読者に伝えるために「自分ならこう言う」を押し通すべきなのか。絶妙のバランス感覚が必要とされます。
今までの私はどちらかと言えば「原文リスペクト型」の翻訳をしていました。書かれている単語はほぼもらさず訳す、表記はそのまま移す。私の言い訳は「だって、原文にそう書いてあるじゃない」でした。わかりづらい文章、言い回し、同じことなのにわざわざ別の表現を使うという英語特有の粋(いき)(?)をそのまま移したような訳文を作っていたのです。でも講座を受けて目からうろこが落ちました。読者にフレンドリーな訳文とはどういうものなのか、という視点が大切なのですね。このことは、別の機会にクライアントさんのご意見を伺ったときにもハッキリとわかりました。「だって、原文にそう書いてあるじゃない」的な仕事のやり方は、「子どもの使い」でしかない。「子どもの使い」以上の仕事をするという自覚があるのなら、それでは通らない。
今後は「子どもの使い」を超える仕事をしていく、と決意を固めました。「子どもの使い」レベルでもトライアルには受かるし、仕事もあります。でも、それ以上を目指すとしたら、お客様が何を求めているのかを常に念頭に置くことが大切なのかなと思います。この作業は実際にはとても楽しいものです。一度自分の頭を通ってから訳す、という感覚でしょうか。最初は時間がかかるような気もしますが、遠回りなようで実は近道ではないかとも思うのです。最近の私は目の前の仕事、まさに今訳すこの1文に必死すぎて、全体像を考える余裕を失っていたのかもしれません。出来上がった訳文はもしかしたら機械翻訳レベルだったのかもしれません。
治験翻訳講座では頭を殴られるような体験ばかりで、自分の訳文のダメさを反省するひとり反省会がいつまでも終わらない感じでした。でも、目指すところがわかったので、少しずつでもそれに近づいていきたいと思います。
受講後の皆さんとのランチも最後かな?行きつけのイタリアンレストランが改装中なので、カフェにてエビとアボカドのグラタンをいただきました。勉強熱心で前向きな皆さんと過ごした時間は非常に刺激的だったし、いろんなことを考えさせられ、自分を客観的に見る機会にもなりました。皆さんとの出会いに感謝です。